私は大卒のソフトウェア開発をしている社会人 2 年目で、その年に転職をして 2 社目に移りました。
今時、入社後 2 年目で転職するというのは全く不思議ではない、よくある話だと思いますが、一応どのように転職までに至ったのかについてメモとして書き記しておきます。
きっかけは同期の立て続けの退職
私の同期は約 10 人前後なのですが、その半数近くが私の転職の直近半年で退職していました。そこで私自身もいつ転職することになるかはわからないな、(≒ そう遠くない未来、いつか転職するかもしれない)と考え某転職サイトに会員登録だけ済ませました。するとその後、転職案件についてのメールが何度も来るようになります。
しばらく放置していたのですが数ヶ月後ちょうど目に入ったのが、現職で使っているツールと似ていてかつ上位互換とでも言えるようなものを取り扱う、といった業務内容が書かれたメールでした。
選考について
そこで、物は試しと面談希望の旨のメールを返信してみました。
すると返信が返ってきてさっそく現場の管理職の方と話すことになりました。
これはその時の自分にとっては非常に魅力的な内容でした。なぜなら当時の自分は職場で使用している技術について強い興味を抱くことが困難なコンディションになっていたためです。これから自身の市場価値を高めたいと考えていた時期だったのでごく自然な発想ではあったと思います。
そしていざ選考に進んでみたところ、とんとん拍子で物事は運び、3 度の選考ステップを経て内定が出たという次第でした。
一次選考は現場のメンバーの方とライブコーディングを交えた面接でした。 二次選考は役員と、最終選考は代表との面接でした。
内定後について
内定直後、考えていたことは現職を辞めて本当に次に移るべきかどうか、という点でした。なぜなら現職にも留まるメリットも少なからず存在していたからです。例えば、それまでに関わってきた職場の人間関係や業務知識などです。これらを手放すことはそれなりに勿体無いなとも感じていました。もし転職する場合これらの資産はリセットされることとなり、また一から積み重ねることになります。
そして内定後数日後にオファー面談があったのですがそこでは驚きのオファー内容でした。
現職より大きく上回る給与のオファーでしたので正直迷う要素が消えてしまいました。額は伏せますが、元の 1.5 倍相当の額でした。また、その他もろもろの条件面が上回っていました。
その日のうちに元の職場の上司に退職の旨を伝え、次へ移るように準備をすることにしました。
退職後
その後は特に何もなく、有休消化期間に突入しました。 ちょうどその時期に私が好きなゲームシリーズの新作の発売日があったためしばらくひきこもり、ゲームのみをやり続けるという生活をしていました。
とても堕落した生活でしたがリフレッシュにはなりました。数年に一度はあってもいいなと思うものでした。
入社後
現在に至りますが、選考の時の話にあった通りの業務を行うことができていて現状に満足しています。また、同じチームの方々はとても協力的で精神的にも安定して業務を行うことができています。
個人的におすすめの転職のフローについて
個人的な経験上、おすすめの転職は現職に強い不満を抱く前に転職活動自体は開始しておく、というものです。すなわち、現職に強い不満などなくとも、転職活動をしていたら結果的にたまたま現職より大幅に上回るオファーが出たのでそれを承諾した、という事象が最も望ましいものと考えています。
なぜなら、転職の必要性に駆られて行う転職活動はしばしば妥協を迫られた結末になる可能性が高いからです。これは市場価値がそこまで高くない若い人ほどそうだと思います。
私は転職活動を開始してから、終了するまでにかかった期間は約8ヶ月程度でした。といっても 8 ヶ月間常に他社の選考を受けていたかというとそうでもありません。むしろ当時の業務やプライベートを優先した結果、何もしていない期間もありました。しかし、これでよかったと考えています。それほど余裕を持っておくことで本当によりよい環境を選ぶために必要なリソースを確保することができ、選択の精度が高まったからです。
私は同業他社への転職を行いましたが、異業種転職をする場合も同様だと思います。特に専門外の領域へ移動する場合は大きな知識不足を感じることと思います。したがって準備期間は厚く用意しておく必要があります。そのため、転職をしなくてはいけない状態になってから準備をするのでは遅い、と思います。むしろ、転職する必要が出てきたというタイミングで結果的に既に準備は終わっていた、という状態になっておくことがベストであるでしょう。そしてこれは常に普段の業務において転職を見据えてスキルを向上させる意識で取り組むべきである、という身も蓋もない結論に達してしまいそうですね。だからこそスキルを身につけずらい環境にはそもそも身を置くべきでない、と考えられます。